【配偶者なら相続税はかからない」って本当? 〜配偶者の税額軽減と、その落とし穴〜】
2026年06月30日
「夫婦のどちらかが亡くなっても、残された配偶者には相続税がかからない」——そんな話を聞いたことはありませんか。
これは「配偶者の税額軽減」と呼ばれる制度のことで、残された配偶者の生活を守るために設けられています。配偶者が実際に受け取った財産のうち、次のどちらか多い金額までは相続税がかからない、という仕組みです。
・1億6,000万円まで
・配偶者の法定相続分まで(配偶者と子どもが相続人の場合は、財産の2分の1)
たとえば財産が1億円で相続人が妻と子どものとき、妻がすべて受け取っても1億6,000万円以下なので、妻に相続税はかかりません。とても大きな優遇ですが、使うときには気をつけたいポイントがあります。
・税額が0円になる場合でも、期限内に相続税の「申告」をして初めて「配偶者の税額軽減」が認められます。「配偶者だから申告しなくて大丈夫」ではないのです。
・申告の期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。この期限までに「誰が何を相続するか」が決まっていないと、原則としてこの軽減は使えません。
・ただし、期限までに分け方が決まらなくても、あきらめる必要はありません。「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておけば、原則として3年以内に分割が決まったあと、「更正の請求」という払いすぎた税金を取り戻す手続きによって、この軽減を受けられます。
・配偶者が財産を多く受け取ると、その配偶者が次に亡くなったとき(これを二次相続といいます)に、子どもが負担する相続税が大きくなることがあります。一度目の相続だけで分け方を決めると、家族全体ではかえって相続税負担が大きくなる場合があるのです(詳しくは2024年12月25日の記事「二次相続を見据えた相続税の対策」もご覧ください)。
配偶者の税額軽減は「知っているだけ」では十分ではなく、その後の相続まで見据えて使い方を考えることが大切です。判断は専門的で、ご自身だけで進めるのは簡単ではありません。少しでも迷ったら、早めに専門家へご相談ください。
当サポートセンターは、相続税に関する相談をワンコイン(500円)で行っております。まずは、お電話にてご連絡ください。(0800-800-3184)





